「コーヒーブレーク」
ソレハネ、Z400LTDの話から、その頃の色々なカワサキのオートバイについて話が・・・NPO法人THE GOOD TIMESのホームページでソレハソレハ色々と・・・部品のこと・レースのこと・カワサキの全機種のこと(「Z」の事が多いかな?)やり取りをされて居られる・・・
・・・それにしても皆さん本当にオートバイがお好きな様子である・・・
1979年ソレハ明石工場4研(川重明石工場品質保証部の建物)の前から始まった、当時実験研究部単車フレーム関係の仲係長(現在Z1会の事務局長)が一台の素晴らしく格好の良い試作車を眺めていた。
そこえ出しゃばりの平井が・・・「平井さんドナイや」「イイやんか」「どのくらい売れると思う」「ソラ-これやったら500台/年は軽いのでは?」「イヤーそんなに売れんでも良い、現有400cc2気筒のエンジンを消化出来るかなー」「出来る出来る、ヤレヤレ」てな無責任な発言?
これは、仲さんとは麻雀仲間(当時中島部長+仲係長+故麻生係長+平井)西明石駅前に「直行せよ」のとの中島直行さんからの悪魔のササヤキ終電までやったもん仲良しだったから出た言葉や。
1979年 Z400LTD
KZ400H1 車重170kg 空冷4サイクルOHC2気筒 398cc 6速
ボア64×ストローク62mm 圧縮比9.5 36ps/8,500rpm
3.2kgm」/7,000rpm 340,000円 ヤスイ
これは素晴らしい・・・プルバックハンドル、段付きシート、ショートマフラー、極太リヤタイヤなんと云っても2気筒エンジン・・・国産初と言っても過言ではない本格的なアメリカンスタイルを打ちだしたモデル・・・この後、各メーカーこぞって・・・アメリカンスタイルのチョッパー&ザッパーを市場に誕生させ一つのブームとなったのである。
カワサキのZ400LTDが紛れもなくその火付け役であった、このマシン500台はなんのそのアメリカンスタイルの本家として根強い人気を誇ったのであった。
次に送り出した同じく1979年 Z650LTD
KZ650D2 車重215kg 空冷4サイクルDOHC4気筒 652cc 5速
ボア62×ストローク54mm 圧縮比9.5 62ps/8.000rpm 445,000円ヤスイ
“ザッパー”Z650をベースにしてホイールをキャストにするなど豪華な装備を身にまとい登場、基本性能はザッパーと変わりないが、独特のクロスしたエキゾーストパイプにしびれた若者も数多く、これまた“アメリカン”ブームの火付け役であったのに間違いない。
ただあまり売れなかったのでは?ソレハネ4気筒のエンジンだからでは?
これからZの流れを汲むFX
1979年 Z750FX(KZ750D2)
全長2,180×全幅900×全高1,190mm 軸距1.495mm 車重246kg
空冷4サイクルDOHC 4気筒 746cc ボア64×ストローク58mm 圧縮比9.0
70ps/9.000rpm 5.7kgm/8.500rpm 5速 515,000円ヤスイ
1979年 Z400FX(KZ400E1)
全長2.100×全幅785×全高1.125mm 軸距1.380mm 車重189kg
空冷4サイクルDOHC4気筒 399cc ボア52×ストローク46mm 圧縮比9.5
45ps/9.500rpm 3.50kgm/7.500rpm 6速 385,000円ヤスイ
ともに重厚なイメージの上級車種Z2イヤZ1の流れを汲む最期のマシン、「Z1」に端を発したカワサキ“Z”の系譜。
大人気を呼んだZ2を始め、多くの名車を生んだのはカワサキフアンならずとも誰もが知るところだが、その人気も発売から7年を経たところでスタイリングもガラリと変え印象の違う上級機種としてカワサキが世に送り出したZ750FX&Z400FX・・・
Zの持つ丸みを帯びた流れるようなラインを廃し・・・逆に角を基調に・・・これは輸出Z1000MK1と共通のもので、これは同じ輸出仕様のZ1Rの影響がストレートに表現されたものであった。
ブラックに塗装されたエンジンとポイントカバーに施されたフイン状のデザインは戦闘的ないイメージを創りだし、並列4気筒の代名詞を塗り替え4イン2のマフラーに、ホイルにはキャスト履き油圧式ダブルデスクブレーキに不当ピッチの多孔式デスクを採用スポーティな雰囲気を持たせたものである。
上記に加え安全性にも怠りなく、まず足つき性(足の短い日本人相手やからや・・・ゴメン)の良いシート形状、フラッシャーと車幅灯兼用のハザード等も配している。
各メーカーの台頭にも臆せず開拓者としてのプライドと根性を持って見事に熟成を果たした
「Z1&Z2」の系譜は名実と共に極まり・・・最終型へと結実したのである。
カワサキは大型のカワサキの名をほしいままに・・・750ccクラスは650cc(通称ザッパー)系のエンジンを基調に発展を続け、マタマタ新しい世界を築き続けるのである。
資料はすべてワールドMCガイド11より
次回からまた「カワサキ・ロードレースのルーツ」を・・・t-hirai